今回はEOS kiss Mのレビューです。
発売から10ヶ月が経って今更ではありますが、実際に使ってみて感じた事を、子育てパパ目線でレビューしたいと思います。
kiss Mはどんな人におすすめ?
初めてカメラを買う人のメインカメラ
EOS kiss Mは低価格でありながら機能が充実したコストパフォーマンスが高いカメラです。
発表当初、スペックシートと価格をみて衝撃を受けたのを覚えています。
ついにキヤノンがミラーレスにも本気を出したと話題になり、実際にミラーレスのシェアを大きく拡大しました。
初めてカメラを買う時は価格も重要です。
カメラは決して安い買い物ではなく、初めて挑戦する未知の領域に、いきなり高額なハイスペック機を購入するのは勇気がいります。
kiss Mも初めてカメラを選ぶ人には高価に感じるかもしれませんが、その機能については、決して上位機種に劣るわけではなく、価格以上の価値があると私は思います。
またキヤノンはカメラのセンサーやレンズ、プリンター、インク、写真用紙まで、写真に関わる全てを自社生産し、品質の高い純正品を全国の量販店で手に取って確認できます。この辺の安心感は初心者にとってはかなり心強いです。
いつのまにかキヤノン推しの内容になっきましたが、もちろん他のメーカーにも魅力的なカメラがたくさんあって、使ってみたい機種がたくさんあります。
でももし今、自分の家族にカメラを始めたいと相談されたり、6年前にどのカメラを買おうか路頭に迷っている自分にアドバイスをするとしたら、間違いなくEOS kiss Mを勧めます。
フルサイズカメラのサブカメラ
私は現在、フルサイズ一眼レフの6DmarkⅡと kiss Mを併用しています。
フルサイズセンサーのカメラは画質面で絶対的に優位ですが、aps-cセンサーのカメラには、安価で小型軽量、被写界深度が深く望遠効果が高いといったメリットがあります。
フルサイズとaps-cを併用する事で、対応できる範囲がかなり広がります。
私は
6DⅡ+35mm単焦点とkissM+望遠ズーム
6DⅡ+135mm単焦点とkissM+広角ズーム
6DⅡ+135mm単焦点とkissM+22mm単焦点
の3つの組み合わせを状況に応じて使い分ける事で、画質と利便性を両立できるように使用する事が多くなっています。
また、突然の故障や盗難といったトラブルにも2台のカメラがあれば対応できます。
実際に昨年6DⅡが何の前触れもなく故障しました。しかも年に1度のディズニー旅行で、これからミッキーに会う直前にですW
しかも1週間後には保育園の運動会を控えており、修理依頼でミラーボックスの交換のために1ヵ月の入院と言われた時は絶望しました(//∇//)
結果的にはディズニーも運動会も kiss Mが想定以上の仕事をしてくれて事なきを得ました。
もしサブカメラがなかったら二大イベントで写真を撮れずに悔しい思いをするとろでした。
kiss Mは、初めて購入するカメラにお勧めですし、さらにステップアップしてフルサイズカメラを購入する場合も、サブカメラとして継続して活躍してくれる理想の機種です。
kiss Mのおすすめポイント
上位機種にも負けない充実機能
kissMのスペックシートを見たときに一番驚いたのは、同じキヤノンのaps-cミラーレスカメラの最上位機種であるM5と同等以上だったことです。
M5は上位機種なので、ダイヤルやボタンが多くマニュアル撮影が行いやすい事や、バッテリー容量に関してはkissMよりも優れています。
しかし映像エンジンや、連射性能、AF性能はkissMの方が上回っており、バリアングル液晶や瞳AF、サイレンシャッター、4K動画など、M5にはない魅力的な機能が数多く搭載されています。
完全な下克上で、M5買う人いなくなるのでは!?と思いましたが、M5もキャンペーンを行うなどして上手いことやっていました^_^
カメラは新しい機種が常に最新機能を導入して魅力をアピールしていくのは当然ですが、ここまで自社の上位機種に遠慮のない機能と価格設定に、キヤノンの本気を感じた人も多いと思います。
必要充分な画質
画質に関しても家族写真を撮るには充分です。
もちろんセンサーサイズの大きいカメラや、センサー機能の優れたカメラの方がよく写りますが、その差を大きいと感じるか小さいと感じるかは人それぞれだと思います。
写真をどんな用途で使うかにもよります。
50インチ以上の4kテレビで鑑賞するとか、A3用紙に印刷してコンテストに出展するといった用途であれば、画素数や解像度、高感度耐性に不足があるかもしれません。
でもスマホに取り込んで家族や友達とシェアしたり、2Lサイズ程度の大きさに印刷して飾るといった用途に関しては充分な画質です。
単焦点レンズなどを使用すれば、状況によってはハイスペックカメラと遜色のない写真を撮ることができます。
軽量・コンパクト
私がkissMを購入した一番の理由はとにかく小さく軽いことです。
今のカメラは撮れる写真に大差がないので大きさを最優先に考えるという方もいます。
フルサイズ一眼レフの6DⅡと比較すると、
レンズの性質は違いますが、同じ画角の単焦点を付けてもこんなに差があります。
6DⅡもフルサイズ一眼レフの中では一番小さいのですが、それでもこの違いです。
子供と一緒に出かける時は、どうしても荷物が増えるので、この携帯性の高さは本当にありがたいです。
この大きさなら一眼レフのサブカメラとしても、気兼ねなく持っていけます。私がもっているコンパクトなショルダータイプのカメラバックのエブリデイスリング10Lにも、2台のカメラをレンズを付けてまま収納できます。
写真の収納例では、
①kissM&efm22mm(左側)
②efm11-22mm(左側kissMの下に収納)
③6DⅡ&135mm(中央フード逆付け)
④efs55-250mm&アダプター(右側)
が入っています。
これだけ入れてもショルダータイプなのでコンパクトで重さも苦になりません。携帯性と収納力をあわせ持つおすすめのカメラバックです。
魅力的なレンズ
kiss Mはレンズラインナップが少ないのでお勧めできないという声を聞く事があります。
確かに数は少ないですが、広角、標準、望遠、高倍率のズームレンズがありますし、携帯性の高い22mmパンケーキや高性能の32mmマクロなど、家族写真を撮るのに必要な画角は揃っています。またアダプターを使えば大量にあるEF,EF-Sレンズを使う事もできます。
そして私の場合はむしろ、魅力的なレンズがあるのでkissMを使っています。
特にお気に入りのレンズが
EF-M 22mm
EF-M 11-22mm
の2本です。
この2つのレンズがとにかくお気に入りなので、いつかレビューをしたいと思っています。
kiss Mの弱点を探してみる
ここまで全力で kiss Mをお勧めしてきましたが、あえてkissMの弱点を探してみたいと思います。
マニュアル撮影は使いづらい
kissMはダイヤルやボタンが少なく、液晶のタッチ操作で設定を変える事が多くなります。
操作自体はわかりやすくて簡単なのですが、どうしても視線を液晶に向けて確認しながら操作する必要があります。
オートモードや絞り優先、シャッタースピード優先モードのように、操作項目が少ない場合は被写体から目を離さずに、指先の感覚だけでダイヤル操作ができるのですが、マニュアルモードの時はどうしても液晶を確認しながらの撮影になるので、テンポが遅くなってしまいます。
バッテリーの消費が早い
バッテリーはミラーレスカメラの弱点ですが、最近は改善傾向にあります。
しかしkissMは小型軽量を重視したためか、容量の少ないバッテリーを採用しており、1日中カメラを使う時などはスペアバッテリーが必要になります。
個人的にはもう少し容量の大きいバッテリーを採用してグリップ部分が大きくなれば、ホールド感も増して一石二鳥になるのではないかと思います。
バッファーが足りないことがある
記録形式をraw+jpgにしていると、連続して連写するとデータの書き込みが追いつかず一時的にシャッターが切れなくなります。
※SanDisk extreme pro UHS-1を使用
エントリーモデルなので仕方がないのかもしれませんが、せっかく秒間10コマの連写性能があるのにもったいないと感じてしまいます。
jpgのみの記録にすればストレスなく連写が可能なので、状況に応じて切り替えています。
ISO設定の低速限界設定がない
設定したシャッタースピードよりも下がらないようにISOで露出調整してくれる機能で、被写体ブレに注意が必要な子供の写真を撮るときには、とても便利でした。
この機能があれば、絞り優先モードでもほとんど露出をカメラに任せることができるので、エントリーモデルのkissシリーズにこそ搭載されてほしいと感じます。
Kiss Mは低価格・高性能なおすすめカメラ
kiss Mは、子供の成長記録を撮るパパ、ママに最適なカメラです。また、フルサイズカメラを使う方のサブ機としても充分に使えます。
カメラは新製品がでる度に新しい機能が搭載されたり既存の性能が向上しますが、正直今のカメラであればどの機種であっても上手に使えば思い通りの写真が撮れると思います。
kissMは100点満点のカメラではありませんが、必要充分な機能を搭載しており、コストパフォーマンスの高いお勧めのカメラです!