RF50mmF1.8STMとRF24-105mmF4L IS USMを比較してみた。

こんにちは、はんか てす。

今回は、キヤノンの単焦点レンズのRF50mmF1.8STMとズームレンズのRF24-105mmf4L IS USMを比較してみたいと思います。

まずは、コスパ最強のRF50mmF1.8STM。

RF50mm,画質

フルサイズ用のレンズとしてはかなり小さくて軽くて価格も安いレンズなので、RFマウントユーザーであれば、とりあえず購入しておいて間違いのないおすすめの単焦点レンズです。

続いて、とにかく便利なのがRF24-105mmf4L IS USM。

RF24-105mm,画質

広角24mmから中望遠105mmまでの広いレンジをF4通しで使えて、描写性能に関してもかなり評判の良いズームレンズです。

どちらもRFマウントの中では人気の高い定番のレンズだと思いますが、値段がかなり違うので、まずは手頃な価格の50mmを購入したけど、やっぱり便利なズームレンズが欲しくなったりとか、まずはズームレンズを購入したけど、やっぱりもう少し明るい単焦点レンズが欲しくなったりと悩む方も多いと思います。

そこで今回は、この2つのレンズの特徴や、同じ条件で撮影した時の画質の違いなどを比較してみたいと思います。

RF50mmF1.8STMとRF24-105mmf4L IS USMの、どちらのレンズを購入しようか迷っているかたに、少しでも参考にしていただければと思います。

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大きさと重さの違い

2つのレンズの大きさと重さはかなり違います。

RF50mmF1.8RF24-105F4
長さ40.5mm107.3mm
最大径69.2mm83.5mm
質量160g700g

50mmF1.8のほうが軽くてコンパクトなので、カメラにつけたときの取り回しは凄く楽なので、このサイズ感で、フルサイズの50mmのF1.8の写真が撮れるというのは本当に凄いです。

RF50㎜,手持ち

見た目的には24-105mmF4のほうが迫力があってかっこいいので個人的には好きなんですが、このサイズのレンズになると、どうしても目立つので、旅行などの撮影スポットで持ち歩くのは良いのですが、日常生活の中で気軽に写真を撮りたいときなどは、ちょっと仰々しくてカメラバッグから取り出すのをためらってしまうことがあります。

RF27-105mm,大きさ

例えばうちの場合だと、子どもの学校行事とか近所の公園で遊ぶときだったり、外食にいって美味しそうな料理がでて来た時なんかは、このサイズのレンズを取り出すのは、「ちょっと恥ずかしいな…」と思うことがあります。

ナノUSMとSTM

オートフォーカスに関しては、24-105mmF4のほうが明らかに速くて正確で静かです。

50mmF1.8のAFモーターには、シンプルな構造でコストの低いSTMが採用されていますが、やはり24-105mmF4に搭載されているナノUSMに比べるとピントが合うのが遅いですし、駆動音もあるので動画では使いづらいレンズだと思います。

ただ STMでもピントが合ってからのサーボAFの追従はかなり速くて正確なので、今のところ使っていてピントが合わなくて困るようなことはありません。

ISは必要?

24-105mmF4には最大5段分のIS(手ブレ補正機能)が搭載されていますが、 50mmF1.8には残念ながらISはついていません。

手ブレしないシャッタースピードの目安が、だいたい1/焦点距離と言われているので、 50mmであれば1/50秒になります。

段数がわかりやすいように1/60秒とすると、5段分の手ブレ補正であれば、1/2秒くらいまでなら手ブレを抑えてくれる計算になるます。

実際にRF24-105mmでSS1/2秒で撮影してみました。

2mくらい離れた場所に置いた50mmf1.8の外箱の細かい字にピントを合わせて撮影します。

手振れ補正,検証

撮影した写真がこちら。

手振れ補正,RF24-105mm

拡大すると、がっつりブレてます。(笑)

手振れ補正,0.5秒
RF24-105mmF4L 50mm SS1/2 手振れ補正ON

わたしの技術では50mmのSS1/2ではISをONにしても止まりませんでした。身体や腕を壁やテーブルに当てればもう少し止まると思うのですが…残念。

もう一段上げて、SS1/4秒で撮影してみると、 24-105mmのISであればかなりの確率で止まってくれました。

手振れ補正,1/4秒
RF24-105mmF4L 50mm SS1/4 手振れ補正ON

一方で、RF50mmにはISがないので、どんなに頑張っても1/4秒では止まりませんでした。

RF50mm,手振れ
RF50mmF1.8STM 50mm SS1/4

やっぱり24-105mmF4のISはかなり強力。

手振れ補正の比較

シャッタースピードを遅くできると、感度を下げたり絞ることもできるので、手持ち撮影時の露出の自由度はかなり高くなると思います。

RF50mmF1.8STMとRF24-105mmF4L IS USMの画質の違い

画質はレンズ選びの大きなポイントになると思うので、2つのレンズを同じ条件で撮影したデータを比較しながら、個人的な感想をお伝えしたいと思います。

解像感

まずはテストチャートで解像感を確認します。

解像度,評価チャート

厳密なテストではありませんが、2つのレンズの比較にはなると思うので、参考程度にみてください。

まず絞りF4で撮影した中央部分です。RAWデータを補正なしで現像しています。

50mmf1.8stm,解像度テスト
RF50mmF1.8STM 中央F4
rf24-105mm,テスト
RF24-105mmF4 L IS USM 中央F4

中央F4はどちらのレンズもしっかりと解像していると思います。

続いて隅です。

カメラ,解像度テスト
RF50mmF1.8STM 隅F4
rf24-105mmf4,周辺画質
RF24-105mmF4L IS USM 隅F4

F4隅に関しては、どちらも光量落ちや歪みがあって解像感も低下しますが、 24-105mmのほうが明らかに画質の低下が大きくて、特に色収差が気になります。

基本的にレンズは絞り開放だと収差が大きくて画質が低下してしまうので、50mmに感しても開放F1.8のデータをみてみると、中央はそこそこ解像していますが、周辺はかなり画質が低下しています。

rf50mmf1.8stm,解像度テスト
RF50mmF1.8STM 中央F1.8
rf50mmf1.8,四隅
RF50mmF1.8STM 隅F1.8

ただ、ちょっと気になったのは、 24-105mmは開放F4から2段絞ったF8でも周辺の画質の低下がみられました。

色収差,rf24-105mmf4
RF24-105mmF4L IS USM 隅F8

歪みや減光は少し改善していますが、色収差が目立ちますね。この辺はズームレンズは構造的に仕方がないのかもしれませんが、F8まで絞れはもう少し良くなるものだと思っていたので少し意外でした。

ただ、同時記録していたjpgデータと比べてみると、カメラ内現像でレンズ補正がかかって、F4の周辺でも各収差はかなり綺麗に補正されています。

rawとjpg,比較
RF24-105mmF4L IS USM 隅F4(カメラ内現像のJPG)

このくらいであればjpg撮影では気にする必要はなさそうですし、RAW現像するのであれば、もっと細かく補正できると思うので、個人的には実用上は問題ないと思います。

コントラストと発色

家にあるもので彩りのあるものを集めて撮影してみました。まずF4で撮影したRAWデータを補正なしで書き出した写真です。

rf5mm,コントラスト
RF50mmF1.8STM F4
rf24-105mm,コントラスト
RF24-105mmF4L IS USM F4

F4で撮影したデータに関しては、どちらのレンズも発色が良くて色の再現性やコントラスト特性は高い印象です。2つのレンズの画像を見比べても大きな違いはないように見えます。

続いて、50mmF1.8の開放で撮影した写真です。同じく補正なしの状態です。

rawデータ,発色
RF50mmF1.8STM 開放F1.8 補正なし

さすがにF1.8の開放だと少しコントラストが下がりますが、これも同時記録していたjpgのほうはかなり綺麗に補正されています。

rawとjpgの違い
RF50mmF1.8STM 開放F1.8 撮って出しJPG

ただ、今回はカメラの設定のピクチャースタイルが風景になっていて、コントラストが少し高すぎるので、どちらかというとこの写真に関してはRAWデータのほうが忠実な色になっていると思います。

コントラストや色につてはカメラの設定や撮影条件によって変わりますし、編集でも調整できるので、最近のレンズであればそれ程気にしなくても良いように思っています。

公式ページのMTFをみると、明らかに 24-105mmF4のほうが解像度もコントラスト特性も高いようにみえるのですが、メーカーが公開しているMTFは絞り開放でのデーターになるので、同じ条件で撮影してみると、今回の比較では50mmF1.8のほうが周辺画質や絞ったときの画質は優れているように感じました。

ただ、あくまでRAWデーターを拡大してみたときの感想であって、撮って出しのjpgやRAW現像で補正をかけるのであれば、2つのレンズにそれ程大きな違いはないと思います。

逆光耐性

屋外で逆光での撮影をしてみました。レンズ交換のあいだに少し条件が変わってしまったかもしれませんが、カメラのセッティングは同じです。

rf50mmf1.8,フレア
RF50mmF1.8STM F4
rf24-105mmf4,フレア
RF24-105mmF4L IS USM F4

日の出の強い逆光状態で撮影したので、どちらのレンズもフレアはでていますが、そこまで気にならないと思います。

もう少し日が上ってから、無理矢理ゴーストを出してみましたが、F5.6で比べてみるとそれ程大きな違いはありませんでした。

rf50mmf1.8,ゴースト
RF50mmF1.8STM F5.6
rf24-105mmf4,逆光
RF24-105mmF4L IS USM F5.6

ただ少し気になったのは、50mmF1.8はF11まで絞るとゴーストがかなり軽減されたのですが、24-105mmのほうはF11まで絞ってもあまり変わりませんでした。

rf50mmf1.8,逆光
RF50mmF1.8STM F11
rf24-105mmf4,ゴースト
RF24-105mmF4L IS USM F11

ズームレンズは単焦点よりも構造が複雑なので、ゴーストやフレアが出やすいと言われているので、この辺はしかたないのかもしれません。

ちなみに朝日の撮影のときに、オールドレンズのスーパータクマー55mmでも撮影してみました。

スーパータクマー55mm,前期
Super Takumar 55mm f1.8

前期のタクマー55mmF1.8は50年以上も前に発売されたレンズで、フレアやゴーストが盛大にでて独特な雰囲気の写真が撮れるので個人的に大好きなレンズです。正直このときもタクマーで撮るのが一番楽しかったですw

最近のレンズは逆光にはかなり強くなっているので、極端な状況でなければそれほど気になることはありませんし、趣味で写真を楽しむのであれば、あえてオールドレンズを使ってフレアやゴーストをだしてみるのも楽しいと思います。

ボケ

続いボケを比較してみます。

RF50mmF1.8STM,背景ボケ
RF50mmF1.8STM F4
rf24-105mm,背景ボケ
RF24-105mmF4L IS USM F4

24-105mmの開放に合わせて、F4で撮影しているので、それほど大きなボケにはなっていませんが、個人的な感想としては、ザワザワしそうな背景のわりには、どちらのレンズも綺麗にボケていると思います。

50mmのほうは、開放だともう少しボケ味が変わってくると思うのですが、この時は間違えて開放ではなくF2.8までしか撮影していませんでした。

単焦点,ボケ
RF50mmF1.8STM F2

1段絞った状態ということもあるんですが、ボケはすごく綺麗です。

続いて、木の枝が密集しているところを背景に撮っみました。こちらも50mmでF4だとそれ程大きくはボケてはいませんが、24-105mmのほうが少しザワザワしているように思います。

rf50mmf1.8,ボケ
RF50mmF1.8STM F4
rf24-105mm,二線ボケ
RF24-105mmF4L IS USM F4

50mmのほうでF2.0でも撮ってみましたが、わたしが使っているEOS RPはシャッタースピードが1/4000秒までしか使えないので、この状況では露出オーバーになっています。

2線ボケ,rf50mmf1.8
RF50mmF1.8STM F2

開放付近でこの背景だとさすがに2線ボケはありますが、個人的には許容範囲です。

続いて点光源の玉ボケです。

rf50mm,七角形
RF50mmF1.8STM F4
rf24-105mm,開放
RF24-105mmF4L IS USM F4

F4で比較すると、パッと見た印象で玉ボケの形が50mmのほうは角張っていますが、 24-105mmF4のほうは円形に近くて綺麗です。

絞り羽根が50mmF1.8が7枚で24-105mmF4が9枚なので、角が多いぶんだけ24-105mmのほうが有利ですね。

ただ、周辺をみると、24-105mmは口径食によってボケが欠けていますが、50mmF1.8は2段以上絞った状態なので口径食はほとんど気になりません。

rf50mmf1.8,玉ボケ
RF50mmF1.8STM 隅F4
rf24-105mm,口径食
RF24-105mmF4L IS USM 隅F4

また、ボケの中を見てみると、24-105mmF4のほうは年輪ボケがみられてあまり綺麗ではありませんが、50mmのほうはそこそこ綺麗です。

玉ボケ,綺麗
RF50mmF1.8STM F4中央
年輪ボケ,玉ボケ
RF24-105mmF4L IS USM 中央F4

50mmは開放のF1.8になると、玉ボケの形も綺麗な円形になって、ボケの中もかなり綺麗です。

rf50mmf1.8,開放
RF50mmF1.8STM 開放F1.8

所々、ボケの中に小さな水泡のようなものがありますが、これはレンズの汚れだと思います。後日、前玉を掃除したら水泡のようなものはなくなりました。 

ボケ,水泡
RF50mmF1.8STM 中央F1.8

50mmF1.8だと、周辺の口径食は盛大にでるので、玉ボケは大きくかけていますが、均等に欠けているので、かなり綺麗なレモンです。

ボケ,レモン
RF50mmF1.8STM 隅F1.8

24-105mmF4周辺の口径食は片側だけが欠けているので、50mmF1.8の方が欠け方は綺麗ですね。

ボケの大きさについてですが、同じセッティングで、24-105mmF4の105mmでも撮影してみました。

rf24-105mm,年輪ボケ
RF24-105mmF4L IS USM F4 105mm

なんとなく、単焦点の方が大きくボケるというイメージがありますが、全く同じ条件で撮影すると、50mmのF1.8よりも105mmのF4のほうがボケが大きくなっているので、24-105mmF4でも距離をうまく調整できれば、十分に大きなボケを楽しめると思います。

ボケに関しては、どちらのレンズも凄く綺麗とは言えませんが、個人的には満足しています。ボケ味は好みもありますし、一般的に綺麗なボケと言われているものを求めるのであれば、さらに明るい単焦点か、ボケ味に特化したレンズを手にするしかないように思います。

まとめ

今回はRF50mmF1.8STMとRF24-105mmF4L IS USMを限定的な条件ではありますが比較してみました。個人的な感想としては、やっぱりRF24-105mmF4はかなり万能なレンズだと思います。

速くて正確なAFと強力な手ブレ補正のおかげで、レンズのせいでピントを外す心配はほとんどありませんし、ズームレンズとは思えない画質で、広角24mmから中望遠105mmまで撮れるのは、やっぱりめちゃくちゃ便利です。旅行などで、一本しかレンズを持っていけないとしたら、わたしは間違いなくこのレンズを選びます。

24-105mmf4,ワイドショー端
RF24-105mmF4L IS USM 広角24mm
105mm,rf24-105mm
RF24-105mmF4L IS USM 中望遠105mm

RF50mmF1.8STMは手頃な価格で扱いやすいサイズ感が魅力のレンズで、開放での甘さは少し気になりますが、ちょっと絞れば高価なLレンズに負けない描写性能があります。50mmの標準画角にこだわって日常スナップなどを撮るのには最適なレンズだと思います。

50mmF1.8,開放画質
RF50mmF1.8STM 開放F1.8

50mmF1.8と24-105mmF4の2つのレンズで、どちらか1本だけしか選べないとしたら、わたしは24-105mmF4を選びます。

ただ、どちらのレンズもしっかりと使い分けのできるレンズだと思うので、24-105mmF4を購入する勢いがあるのなら、そのままの勢いでコスパの高い50mmF1.8も一緒に購入してしまうのが一番おすすめです!

以上、キヤノンのRF50mmF1.8STMとRF24-105mmF4L IS USMの比較でした。最後まで読んでいただきありがとうございました。

この記事を書いた人
Hanka

ガジェット紹介や、趣味の写真の話、子育て日記や、日常雑記などを書いています。

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