こんにちは、はんか です。
今回はキヤノンのEOSR10の開封とファーストインプレッションをお伝えします。
EOS R10は、キヤノンのRFマウントでは初めてAPS-Cセンサーを搭載したカメラとして、先月発売されたEOS R7と同時に発表された製品です。
以前から、APS-CセンサーのRFマウントカメラが登場したら、必ず購入しようと思っていたんですが、まさか2台同時に発表されるとは思っていなかったので、正直R7にするかR10にするかはかなり悩んだんですが、いろいろと考えた結果、最終的にR10を選びました。
この記事では、R10を開封して触ってみての率直な感想と、なぜ上位機種のR7ではなくR10のほうを選んだのかという話や、R10と相性の良さそうなレンズなども紹介したいと思いますので、購入を検討している方に参考にしていただければと思います。
この記事の内容はYouTube動画でも紹介していますので、そちらもご参照ください。
EOS R10 開封
まずは開封してパッケージ内容を確認していきます。同梱品は説明書、ストラップ、バッテリー、バッテリーチャージャー、カメラ本体です。
ストラップはR10のロゴ入りですが、自分は使うことはないのでそのまま箱にしまっておきます。
説明書も公式サイトでもみることができるので使いません。
バッテリーとチャージャーとカメラ本体は梱包からできるだけ綺麗に取り出して、ビニール袋のほうは出来るだけ綺麗に箱の中に保管しておきます。
購入直後なんですが、一応リセールのことも考えて、使うもの以外は、てきるだけ購入時のままの状態で保管しておきます。
新しいカメラ購入時のチェックポイント
カメラ本体を手にしてまず感じるのは、やっぱりめちゃくちゃコンパクトで軽いです。一眼レフのkissシリーズと同じくらいのサイズ感。
この筐体に秒間15コマの超ハイスペックなAFが搭載されているっていうのはちょっと信じられない小ささです。
ただ、こういった小さいカメラは、小さすぎて手の収まりが悪かったり、 ボタンやスイッチやダイヤルの操作がやりづらくなってしまうといったデメリットもあるので、その辺の操作感も確認していきます。まずはグリップ。
予想より悪くありません。 高さはそんなにありませんが、小指がぎりぎりかかりますし、 奥行きに関しても、しっかり握りこんだときに中指の先が筐体に少しあたるくらいなので、自分の手の大きさであれば許容範囲です。
もう少し手の大きい方だと感覚は変わってくるかもしれないので、購入を検討している方はできるだけ実機のほう確認してみてください。
電子ダイヤル
続いて電子ダイヤルです。R10に搭載されているのはシャッターボタン手前のメイン電子ダイヤルと右肩手前のサブ電子ダイヤルの2つです。
人差し指と親指で操作しやすい配置ですし、操作感も全く問題ありません。サブ電子ダイヤルは電源スイッチと同じ場所になりますが、操作方向が別々なので誤作動の心配はありませんし、すごく効率的な配置だと思います。
電子ダイヤルは、昔は絞りとSSとISOを割り当てるために、3つは欲しかったんですが、RFマウントになってからはレンズにもコントロールリングがあるので、個人的にはこの2ダイヤルで十分かなと思っています。
ボタンとスイッチ
ボタン配置はとにかくシンプル。
直感的に操作できる場所は限られてきますし、細かい設定は液晶でもできるので、自分はこのくらいのほうがすっきりしていて扱いやすいです。
ダイヤルと同様にファインダーをのぞきながら操作することを考えると、人差し指で押しやすい位置にあるメイン電子ダイヤル前後の3つのボタンと、グリップした時に親指のは左右にくる3つのボタン。ここに良く使う機能を割り当てることになると思いますが、この辺もキヤノン ユーザーであればお馴染みの配置なので、特に問題はなさそうです。
マルチコントローラー
AFポイントを移動するためのマルチコントローラーも搭載されています。
今までは上位機種限定の操作機能だったと思うんですが、このR10にも搭載してくれたのはけっこうびっくりしました。 それだけ動体撮影にはこだわっている機種なんだと思います。
正直、最近の機種は液晶でもタッチアンドドラッグAFでフォーカスポイントの移動ができますし、R10はトラッキングも相当強くなっているみたいなので、このマルチコントローラーがどれくらい必要になるかはわからないんですが、実際に使ってみるのが楽しみな機能のひとつですね。
フォーカスモードスイッチ
今回から新たに、AFとMFを切り替えるフォーカスモードスイッチがカメラ前面に追加されました。
個人的に、このMFへの切り替えスイッチはレンズよりもボディ側についているほうが操作しやすいと思っていたので、 これはすごくいんじゃないかなと予想しています。
今使っているEOS KissMも、背面の十字ボタンのほうにMFへの切り替えスイッチがあって、これが直感的に操作できるので気に入っています。
ただ、このスイッチが背面にあると、 動画撮影などでカメラに対面しながら撮影している状態だと、どうしても手探りで操作することになるので、なかなか切り替えができません。
これがR10のように前面に配置してくれることで、カメラに対面した状態でも簡単に操作できます。
そして、グリップした状態でも指の感覚だけで切り替えできるので、ファインダー撮影でも普通に使えそうです。
さらに絞り込みボタンと一体化しているところも効率的。なかなか使い勝手が良さそうな配置だと思います。
続いてシャッター音の確認のためカメラを起動します。付属のバッテリーは開封時は充電されていない状態なので、EOS RPで使っているLP-E17を使います。予備バッテリーも追加で準備しておきました。
SDカードはSanDiskのUHS-2対応のエクストリームプロを使います。
電源を入れて簡単に初期設定を済ませ、さっそくシャッター音をチェック。メカシャッターで高速連写してみましたが、予想していたよりもずっと好印象です。
事前にYouTubeのレビューなどで聞いたときに、少し高音でキャシャな音の印象があったんですが、実際聞いてみるとそんなに気になりませんでした。
それ以上に連写速度のインパクトが強く、筐体のサイズとのギャップに驚きました。
R7ではなくR10を選んだ理由
私がR7ではなくR10を選んだ理由は4つあります。
①バッテリーを併用したい
まず1点目はバッテリーが今使っているEOS RPと同じLP-E17だったからです。
いきなり個人的な理由なんですが、自分はこれからも、このR10とEOSRPを併用していく予定なので、使うバッテリーは同じほうが断然楽です。
R7のバッテリーはLP-E6なので、RPと2台運用する場合は予備バッテリーやチャージャーを使い回すことができないため、準備やバッテリー交換などの運用がどうしても煩雑になってしまいます。
R10とRPであればLP-E17に統一できるので、そういった心配はありません。
もちろんこれはRPと併用するという条件での話なので、逆にEOS RやR5やR6を使っている方であれば、同じLP-E6を使っているR7の方がサブ機として併用しやすいと思いますし、サブ機としてではなくてメイン機種として1台運用する場合も、容量の多いLP-E6を使っているR7の方が有利なので、バッテリーに関してはEOSRPと併用したいという本当に個人的な理由です。
②サブ電子ダイヤルの配置
2つめの理由は、サブ電子ダイヤルの配置です。
R10もR7も2ダイヤルでメイン電子ダイヤルの位置は同じですが、サブ電子ダイヤルに関しては、R10は通常の右肩背面にあるのに対して、R7はファインダー横のマルチコントローラーと同じ場所に配置されています。
これが個人的にすごく気になります。場所も回転方向も今まで使ったことのない操作系なので、扱いづらいんじゃないかと予想しました。
電子ダイヤルの操作性は個人的にすごく重視しているポイントです。
一眼カメラの魅力は露出を自由に調整しながら撮れることだと思うので、そこに直結する電子ダイヤルの場所や操作感については、やっぱり使い慣れていかたちのR10ほうが扱いやすいはずです。
そしてRPと併用することを考えても、同じ操作性の方が混乱も少ないと思います。
③軽量コンパクト
R10を選んだ理由の3つ目は、R7よりも軽くて小さいことです。
写真を撮ることだけ考えればハンドリングの問題もあるので、むしろR7の方がグリップ感などは良いと思いますが、動画撮影に関しては少しでも軽くて小さいカメラの方が有利です。
例えばYouTube撮影などで、デスクアームにカメラを固定して撮影するときや、アームを伸ばして俯瞰撮影などをするときは、とにかく軽くて小さいカメラの方がセッティングが楽ですし、撮影していて安心感があります。
また、ジンバルに乗せて動きながら撮影する時も、軽くて小さいカメラの方が有利です。
私が使っているジンバルはペイロードが約2kgなので、R7でも問題なく使えますが、実際にジンバル撮影をしていると、機材の重量は少しでも軽くて小さいほうが楽ですし、モーターの負担も軽くなるので動作がすごく安定します。
④価格が安い
4つめの理由は価格です。
今現在、R10とR7には6万円くらいの価格差があります。
もちろんR7は上位機種なので、R10にはない機能がたくさんあるんですが、その辺の機能の必要性と6万円という価格差を天秤にかけた結果、自分はR10の方を選びました。
画素数
まず画素数がR10が約2420万画素でR7が3250万画素となっていますが、自分は、写真をスマホやタブレットでみたり、印刷してもA3ノビくらいまでなので、2400万画素でも十分です。
ダブルスロット
カードスロットがR10はシングルですがR7がダブルスロットになっています。よくプロカメラマンの方が、データーのバックアップのためにダブルスロットは必要といっていますが、自分みたいな趣味カメラマンにとっては、そこまでデータ管理に責任があるわけではありません。わざわざコストをかけてダブルスロットを使う必要性は感じないので、シングルスロットで全く問題ありません。
動画性能
R7は4Kでクロップなしの60フレームやCanon-Logに対応しているので、この辺にこだわりたい場合は悩ましいところだとは思うんですが、R10でも4K30フレームであればクロップなしで撮影できますし、ログ撮影で色にまでこだわるとすれば、それなりの編集技術やセンスも必要になってくるので、自分にはちょっと敷居が高いかなと感じました。
シャッター速度
シャッター速度に関しても、R7は1/8000秒に対応していますがR10は1/4000秒までとなっています。
ただ、差があるといっても一段分ですし、NDフィルターを使うか絞りで調整してしまうと思うので、ここはあまり気になりません。
AF測距点
AFの測距点もR10が4503ポジションでR7が5915ポジションと差がありますが、レフ機のころに比べたら異次元の数になっているので、どちらの機種も十分過ぎると思います。
ファインダー倍率
ファインダー倍率はR10が0.95倍でR7が1.15倍となっていて、実際に見比べてどのくらいの差があるのかはわかりませんが、これはちょっとR7がうらやましいです。
ただ、R10のファインダーを実際にのぞいてみた印象はすごく綺麗だったので、あんまり気にしないようにしたいと思います。
連続撮影可能枚数
写真の撮影可能枚数や動画の撮影可能時間には2倍近く差があります。
ここはもうバッテリーの大きさが違うので仕方ないです。予備バッテリーをたくさん準備して対応したいと思います。
ボディ内手ブレ補正
そしてもうひとつ。大きな違いとして、R7にはボディ内手ブレ補正機能が搭載されていますがR10にはありません。
ボディ内手ブレ補正については意見がわかれるところだと思いますが、自分はなくても良いと思っています。
理由は今までもレンズの手ブレ補正でも十分だったことと、手ブレ補正を導入することによってコストがかかったり、筐体が大きくなったり、故障リスクもでてくるので、そういったデメリットのほうが気になるからです。
ということで。他にも細かい違いはあんですが、ざっくりとR7とR10のスペックを比べてみると、 R7がの方が優れている部分はたくさんあります。
ただ、カメラに必要な機能は使い方によって変わってくるので、自分の場合はR7とR10の機能の差よりも価格差ののほうが大きいと感じてR10のほうを選びました。
EOS R10で使いたいレンズ
最後に、R10で使っていきたいレンズをいくつか紹介します。
RF100-400mm F5.6-8 IS USM
まず一番使いたかったのがRF100-400です。
このレンズは、望遠レンズとしては手頃な価格なんですが、びっくりするくらい写りが良くてAFも優秀で、めちゃくちゃおすすめのレンズです。
絞りがF5.6〜8なのでちょっと暗いんですが、屋外であればほとんど気にならないですし、今年の子ども達の運動会でも使ったんですが、本当にLレンズじゃないのかと思うような写りでびっくりしました。
このレンズをAPS-CセンサーのR10で使えば、焦点距離が1.6倍の160mm-640mmで使えるので
さらに距離を伸ばせますし、AFに関してもRPよりもR10の方が間違いなく強いので、より動きの激しい被写体でも撮影しやすくなります。
最近、長男がサッカーを始めて、先日初めての練習試合があったので、RPと100-400の組み合わせを使ったんですが、サッカーの試合となると、小学生とは言え距離はかなり遠くなりますし、変則的な動きで他の子と重なることも多いので、RPだとサーボAFの追従が外れてしまうことがけっこうありました。
それがR10になれば、まずテレ端が640mmになるので、もっと寄れるようになりますし、オートフォーカスのトラッキングも変わってくると思うので、次の試合からさっそく使みたいと思っています。
RF16mm F2.8 STM
続いて、次に使ってみたいレンズがRF16mmF2.8です。
こちらも廉価版のレンズですがとにかくよく写るレンズで、特に中央付近の写りに関しては本当に素晴らしいレンズなので、これをAPS-Cセンサーのカメラにつけることで、その中央のおいしいところだけを使うことになるので、間違いなくいい絵が撮れるんじゃないかなと予想しています。
そして動画用としてもオススメのレンズで、フルサイズ換算で約25mmくらいの画角になるので、歪みがそんなに気にならない程良い広角で、景色を広く映すことができますし、手に持って自撮りする時も自分の後の景色をしっかりと収めることができます。
RF50mm F1.8 STM
そして最後にもう一つ。RF50mmF1.8です。
こちらはキャノン定番の撒き餌レンズですが、RFレンズの中では1番安く購入できる製品で、開放絞りがF1.8と明るいので、APS-Cセンサーのカメラでも大きなボケを楽しめます。
画角が換算80mmになるので、ポートレートなどで印象的な写真を撮るのにちょうど良い組み合わせだと思います。
Canonユーザーであれば、APS-Cセンサーのカメラと50mm の撒き餌レンズというのは、けっこう登竜門的な組み合わせだと思いますし、低価格で間違いなくお値段以上の結果を出せるレンズだと思うので、R10でもどんどん活用していきたいと思います。
後は、欲を言えば、換算35mmくらいで、スナップや物撮りに使いやすいレンズが欲しいと思っていて、先日発表されたRF24mmも検討してみたんですが、ちょっと価格が想定よりも高かったので、とりあえず保留にしています。
これからそれぐらいの画角で、軽くて小さくて明るくて、安いレンズが登場したら、すぐにでも購入したいと思っているんですが、今のところそういった噂もないので、とりあえずRF24mmも検討しつつ、今後のレンズラインナップにも期待したいと思います。
ということで、ちょっと長くなってしまったんですが、今回はR10のファーストインプレッションをお伝えしました。最後まで読んでいただきありがとうございました!