先日、新潟県の高田公園で開催されている上越蓮祭りに行ってきました。
毎年7月の下旬から8月の下旬まで開催されている催しで、この時期になると、高田公園の外堀は大きな緑の葉で埋め尽くされ、白やピンクの綺麗な蓮の花を鑑賞する事ができます。
東洋一とまで言われた事のある蓮なので、その魅力が伝わるような写真を目指して、早朝の高田公園をぶらぶらと撮り歩いてみました。
動画も少しだけ撮影したのでご参照ください。
蓮の見頃は何時?
蓮の花の開花にはいくつかの特徴があります。
蓮の花は、花開いてから4日で散るといわれています。蓮の開花の様子をご紹介します。
1日目
午前5~6時ころから、1分間で2ミリくらいの速さで開き始め、3センチくらいまで開いてから、午前8時ころに閉じます。
2日目
午前1~2時ころから開き始めて、午前7~9時ころまでにお椀状に開き、昼ごろまでに閉じます。
3日目
午前1~2時ころから開き始めて、午前9~10時ころまでに完全に開きます。午後は半開きとなり、そのまま、その日は終わります。
4日目
夜中から開き始めて、午前6時ころには完全に開きます。その後、花びらが落ち始めて、午後には花がなくなるといわれています。午後も開いている花は、その日が最後の日です。
引用:上越観光NAVI
また、ピンク色の蓮の花は、開花日は濃い色ですが、徐々に花色が薄くなっていきます。
つまり、しっかりと花が開いたピンク色の蓮を観るためには、2日目から3日目の蓮の花が開く、午前9時前後が見頃です。
早朝の蓮の写真
蓮の見頃は午前9時と書きましたが、なかなかその時間にのんびりと写真を撮るのは難しく…
今回出かけたのは 午前4時。
平日の朝、日の出前に出かけて写真を撮り、家族が起きる前には自宅に帰るという、パパカメラマンの楽しい朝活ですw
使用機材
カメラ:Canon EOS RP
コンパクトで画質も良く、便利な画角なので、最近はほとんどこの組み合わせを使っています。
作例紹介
AM4:30
日の出前のまだ薄暗いなかを散策します。
時期が早いのか、時間が早いのか、まだ蕾の蓮がほとんどです。
![蓮,開花前,写真](https://hankanoayumi.com/wp-content/uploads/2019/07/9C94DD17-5BA2-4FB6-A42F-D617E20F1E24-800x533.jpeg)
f4 1/30 105mm iso800
開花している花も見つけましたが、距離が少し足りません。
![蓮の写真](https://hankanoayumi.com/wp-content/uploads/2019/07/C9A495D8-1E9A-44F8-BEF6-25D7345FC5E7-800x533.jpeg)
f4 1/50 105mm iso1600
さらにクローズアップするため、クロップして撮影してみました。
105mm×1.6倍なので168mmになります。
蓮沼での撮影は、70-200mmの望遠レンズの方が向いているのかもしれません。
AM4:45
なかなか開花した蓮が見つかりません。
![蓮の写真](https://hankanoayumi.com/wp-content/uploads/2019/07/38445EF9-F608-42D3-B9C6-A501060898D9-800x533.jpeg)
f4 1/50 105mm iso1600
![蓮の写真](https://hankanoayumi.com/wp-content/uploads/2019/07/1F759154-A629-4B74-806E-CD1E7E1212AF-800x533.jpeg)
f4 1/50 105mm iso1250
花が散った後の蓮がありました。
![蓮、花托](https://hankanoayumi.com/wp-content/uploads/2019/07/AAE028B3-7D94-4B78-B32D-C2792E39F7C3-800x533.jpeg)
f4 1/50 105mm iso3200
蓮は花が散った後の花托に実がなります。
![蓮,花托](https://hankanoayumi.com/wp-content/uploads/2019/07/8466BBB5-1CD8-43B5-BBB8-2A9C53F8E4EF-800x533.jpeg)
f4 1/50 105mm iso1600
この花托が、「ハチの巣」に似ていることから、「はちす」→「はす」と呼ばれるようになったそうです。
蓮の実はとても栄養価が高く、食品としても販売されています。
AM5:00
やっと近くで開花している蓮を見つけました。
![蓮の写真](https://hankanoayumi.com/wp-content/uploads/2019/07/B0457A74-2C57-4974-A9E6-1F6796CF5A35-800x533.jpeg)
f4 1/50 105mm iso500
少し周辺を暗くすると、神秘的な雰囲気になります。
![蓮の写真](https://hankanoayumi.com/wp-content/uploads/2019/07/6D0C97E4-7DCF-4154-9C98-877C4227B7EA-800x533.jpeg)
f4 1/80 85mm iso640
蓮は仏教にも関わりが深く、 極楽浄土に咲く花とされています。
昔、小学校の教科書で読んだ「蜘蛛の糸」。
極楽の蓮池から、お釈迦様が糸を垂らして罪人を救おうとする話を思い出します。
蓮は綺麗な水よりも汚れた水の方がよく育ち、大輪の花を咲かせます。
また、蓮の葉にはロータス効果と呼ばれる水をはじく性質があります。
![蓮の葉のロータス効果](https://hankanoayumi.com/wp-content/uploads/2019/07/CEF3D99E-6FDC-4F5E-BA86-39A5345B9502-800x533.jpeg)
f4 1/80 28mm iso320
泥水の中でも汚れに染まらずに美しく咲く姿が、清らかで神聖な花とされる由縁です。
AM5:15
日の出とともに周囲が明るくなってきました。
![蓮の写真](https://hankanoayumi.com/wp-content/uploads/2019/07/567CAF95-2FDD-4BA8-B703-85D25014B9B5-800x533.jpeg)
f4 1/100 85mm iso640
薄曇りの朝の柔らかい光の中で写真を撮ると、蓮の葉の緑や、花や蕾の淡いピンク色が、優しい雰囲気に写ります。
![蓮の写真](https://hankanoayumi.com/wp-content/uploads/2019/07/E6988905-F438-4CFE-BA55-E2187DE4B854-800x533.jpeg)
f4 1/50 105mm iso640
高田公園の西堀には、蓮見橋と呼ばれる、赤い欄干が印象的な橋があります。
![蓮の写真](https://hankanoayumi.com/wp-content/uploads/2019/07/9A5E7361-8D70-4A14-ABE4-487BB36F0BCE-800x533.jpeg)
f4 1/80 28mm iso250
なかなか映える橋なので、この橋を背景にして何枚か撮影しました。
![蓮の写真](https://hankanoayumi.com/wp-content/uploads/2019/07/17291EB8-D2F9-4DE1-B4D9-8A7F6A82A675-800x533.jpeg)
f4 1/100 72mm iso320
![蓮の写真](https://hankanoayumi.com/wp-content/uploads/2019/07/9875180F-4E1D-410D-B7C6-702E4AA61E09-800x533.jpeg)
f4 1/50 72mm iso100
![蓮の写真](https://hankanoayumi.com/wp-content/uploads/2019/07/7C0B3429-C1FB-48A4-9D2F-87F1528ED391-800x533.jpeg)
f4 1/100 72mm iso200
AM5:30
家族が起きる前に帰宅するため帰路につきます。
途中で色の濃い蓮の花を見つけました。
![蓮の花,一日目,写真](https://hankanoayumi.com/wp-content/uploads/2019/07/023F14F2-4569-4DDE-9167-EAF75D5D4529-800x533.jpeg)
f4 1/100 105mm iso160
花の色や開き具合から、開花したばかりの1日目の蓮かもしれません。
蓮の写真撮影のポイント
今回の朝活で感じた蓮の撮影のポイントは、
①開花時間と②焦点距離です。
あまり時間が早過ぎると、蕾ばかりで開花した蓮を探すのが大変ですし、午後になるとほとんどの花が閉じるか散ってしまいます。
やはり、しっかりと開花したピンク色の蓮を撮影したい場合は、2日目から3日目の蓮の花がしっかりと開く、午前9時頃に撮影に挑みましょう。
焦点距離に関しては状況にもよりますが、広い沼地で、被写体に近寄れない状況が多い場合は、望遠レンズが欲しくなります。
今回の撮影でも、せっかく綺麗に開花している花を見つけても、距離が足らずに諦める事が何度もありました。
来年は、望遠レンズを持って午前9時の撮影に挑みたいと思います。
蓮は様々な特性や由来を持った神秘的な花です。
花の色や開花状況と時間から、何日目の蓮なのかを予想して楽しんでみたり、宗教的な由来を思い出して神聖な雰囲気を感じてみたりして、蓮の花の不思議な魅力を感じてみてください。